repairing a Kakejiku

表具の仕立て直し

裏紙をめくって、仮張りに

大黒さんの掛軸

元の掛軸の形は茶掛け「草の行」。通常の掛軸よりも柱部分が細いのが特徴です。
*掛軸の形に関しては、掛軸の基礎知識をご覧ください。
揉み紙を使って仕立てられた「紙表具」、風帯は「押し風帯」。 昔々…この揉み紙を使った紙表具は安価に作られていました。しかし、今では「揉み紙」を作成する職人はおらず、揉み紙はとても高価な紙になっています。
大黒さんのエエ顔がステキ♥で購入。

仕立て直し前

大黒さんの掛軸

掛軸size:H1480×W610
本紙size:H584×W580
本紙:紙本


本紙下部に深いシワ。「これは〜、とれないな〜。」
本紙上部にもシワあり。「ここも微妙〜。」
中央部分にシミもある。「薄くはなるけど。」
本紙下部、右下ガサガサ。「擦れてるな〜。本紙めくれてるし(T.T)」

薬品を使えばシミは取れ、本紙も白くキレイになるかもしれませんが、本紙の劣化が起こってしまうため私は薬品を使いません。
古いモノは古いままに、時の経過を感じられる方が良いと個人的に思っておりまして。

Photo Gallery-Original Form

Photo Gallery-Turn over a WASHI and affix a new WASHI.

本紙裏の古い肌裏(和紙)をめくり、新しい肌裏を打つ。